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240話

姜兵は返事をせず、他の皆と共に朱宇の方を見つめた。

朱宇は断言するように言った。「ありえない。会員でなければ会所に入れないし、八階のレセプションは厳選されたスタッフばかりだ。我々のような特別会員カードがなければ絶対に入れない」

私は疑問を抱いて朱宇を見た。

「あの会所は他人から譲り受けたものなんだ」と朱宇は説明した。

私が姜兵の方を見ると、彼は頷いた。

少し驚いた。やはり推測は間違っていなかったが、まさか朱宇のものだとは思わなかった。

今はそんなことを気にしている余裕はない。入れないということが分かれば十分だ。

私が最初に心配したのは、あの人が会所に入れるかどうかだった。もし部屋...