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1540話

「そんなことしたいと思ってるわけじゃないのよ。でも実力が足りなくて、どうしようもないのよね」苗雪晴は憂いを含んだ声で言った。

「一緒にやろうよ。うちとあなたの店が手を組めば、必ず市場を安定させられる」私は誘いかけた。

「それはできないわ」苗雪晴は首を振った。

「どうして?お金を稼ぎたくないの?」私は彼女の顔をじっと見つめて尋ねた。

この女性、どうしてますます分からなくなるんだろう。さっきまでは翔運が家の門前まで攻めてきたから、食い下がって戦うと言っていたのに、いざとなると腰が引けてしまう。

思わず心の中で嘆息した。女は所詮女だ。優秀な女性でも、やはり女なのだ。

「もちろん稼ぎたいわ...