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1424話

「でも内装はまだ少し足りないんだ」と彼は頷き、「後で連絡するよ」と言った。ただし、向こうには進捗を早めるように言っておいてくれと念を押し、「人件費を少し多めに払っても構わない」とのことだった。

冷馨の件以外は、すべてが水面下で着々と準備されていた。

今の私は、あのリゾート村を見守ることだけが役目だ。三日おきに足を運んでは様子を見ている。金さえ出せば鬼も動くというが、まさにその通りだ。

十分な賃金さえ払えば、工事の人たちは残業も厭わない。確かに以前よりずっと進捗が早くなった。

この日もリゾート村から戻ったところだった。誰も私を監視しているわけではないが、承夢の方もずっと姿を見せないわけに...