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1413話

その時、私は驚き、断ろうと思ったのだが、欧明が先に承諾してしまった。

私は少し戸惑った。あの夜は私たちが初めて本音で向き合った夜だった。「あの夜のことは、いつまでも覚えているわ」夏目響は小さなお酒を味わいながら、口元を綻ばせて言った。

彼女が嬉しそうにしている様子を見ると、結果がどうであれ、これらは心の中の美しい思い出なのかもしれない。

彼女の言葉は曖昧だったが、私には想像できた。薄暗いろうそくの灯りの下、初めて他人の、それも見せるべきではない相手の前で裸になること。

その恥ずかしさ、恐れ、さらには夫が側にいて、お互いの夫や妻を盗み見るような、まるで悪いことをしているかのようなスリル。

夏目響...