クズ悪役の自己救済システム

57話

「私は峰主に対して、かねてより憧れておりました」天琅君は笑みを浮かべながら言った。

沈清秋は、気品というものは単なる強者の付属物ではなく、やはり家柄と幼少期からの教養によって培われるものだと深く実感した。

他のことは置いておいても、この親子が同じ棺に座り、同じポーズを取ったとしても、天琅君は王族の風格を漂わせることができるだろうが、洛冰河は見た目が良くても……うーん、おそらく棺桶に座っている感じしか出せないだろう。

二人の天魔の血を引く継承者と同じ空間にいること、しかもその空間には多くの魔界の貴族の亡骸が見守る中、沈清秋はかなりのプレッシャーを感じていた。

彼は表面上の笑みを浮かべて言...