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36話

「蒼穹山十二峰の伝人の品性がどれほどのものか、いつからか他派が道聴途説で決めつけるようになったとは」沈清秋は目を細めて言った。

「道聴途説なら、もちろん軽々しく信じるわけにはいきません。ただ、この話はまさに貴派の門人たちの間から広まったものです」老宮主は言った。

彼は周囲を見回し、続けた。「皆様ご存知の通り、各派の弟子たちが私的に交流するのは常のこと。噂話が耳に入るのも避けられません。沈峰主が意図的に弟子たちを抑圧し、害したという一件だけでも、『品行高潔』という言葉には値しないでしょう」

沈清秋はこれを聞いて頭が痛くなった。

弟子を害する?

これは正に事実だ。洛冰河が成長期にあった頃...