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12話

清静峰の弟子たちは、一斉に騒然となった。

他の峰の弟子たちはまだ良かった。清静峰の事情に詳しくないため、選ばれたのは沈清秋の得意の弟子に違いなく、少なくとも修行歴三十年はあるだろうと思っていた。それでこそ、一目見ただけで数百歳はありそうな魔族の長老と対峙できるのだと。ただ、これまで一度も名前を聞いたことがない人物だったので不思議に思っていた。清静峰の弟子たちが洛冰河の修為を知らないはずがなかろう?

明帆は顔が青ざめ、どもりながら叫んだ。「師匠…この小僧…洛師弟を出場させるのは、適切ではないでしょう?」彼自身が出場したくないし、洛冰河が痛い目を見るのも悪くないと思っていたが、宗派の名誉がかか...