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265話

二人が小さなテーブルを挟んで酒を飲みながら、一言も交わさないというのがどんな状態なのか想像しづらいが、事実として、その夜ロースーと私はバーで酒を飲み過ぎ、言葉を交わすどころか、目を合わせることすらなかった。翌日になって童童の文句を聞いて初めて知ったのだが、昨夜は新郎の楊彬と彭宇、馬君凡が私たちをホテルまで送り届けてくれたらしい。彼女は容赦なく私たちを叱りつけ、夫の独身最後の夜を台無しにしたと言い放った。

叱り終えると、童童はウェディングドレス姿で聖なる表情を取り戻し、優雅な足取りで楊彬の腕に手を添えて、二人だけの舞台へと向かっていった。私たち友人一同はホールの入口に立ち、彼らを見送った。音楽...