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846話

それにしても驚いたのは、少し頭がふらつく感じがあるものの、全く酔いが回っていないことだった。本当に酒に強くなったのか、それともワインの効果がゆっくりと現れてくるのか、さっぱりわからない。

テーブルの惨状を見渡すと、薛雨晴にしても藍烟雨にしても、誰も食器を片付ける気配がなかった。それどころか藍烟雨はだらけた様子で言い放った。「張龍、あなたも食べたんだし、お皿とか片付けてよ」

二人が全く手を動かす気配がないのを見て、私は仕方なく袖をまくって食器を集め始めた。せっかく食事をご馳走になったのだから、片付けぐらいは何でもない。

「あとはキッチンに置いておいてくれればいいわ。ちょっと眠くなってきたか...