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832話

「海の近くに住んでるからって、必ずしも泳げるわけではないもの」瑶瑶は口を尖らせて言った。「でもあの時、あなたは私のヒーローだったわ。五色の祥雲に乗ってなかったけど、私の中であなたは王子様だったの」

彼女は頭を私の肩に寄せ、にこにこしながら言った。「あの時私を助けたこと、後悔してない?」

私は彼女の美しい髪に触れながら答えた。「どうして後悔するんだよ。あの時がなければ、君みたいな素敵な女の子と出会えなかったかもしれない。前に言ったように、もし来世があるなら、同じ時に同じ君とまた出会いたいんだ」

確かに従姉にも同じことを言ったけれど、瑶瑶にもこう言うことに何の問題もないだろう。従姉は絶対にこん...