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724話

「でも今はもう昏睡状態で、両手両足が映画に出てくるような鎖で縛られ、身に着けているのはパンツ一枚だけ、しかも口にはボールギャグまでつけられていた。俺は思わず目を見開いた。

これは一体どういう状況なのか、どう見ても何かのプレイをしようとしているようにしか見えない。無意識に視線を王琴に向けた。

ちょうどそのとき、ベッドの上の男が目を覚まし、俺と王琴を見るなり、「むぐぅ」と叫び声を上げた。だが口にギャグをつけられているため、何も言葉にはならなかった。

ただ、その表情がどこか不自然に見える。見れば見るほど、この男がどこか見覚えがあるような気がした。王琴の表情には特に変わったところはなかった...