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710話

外で約十分ほど待ったが、ドアが開く音は一向に聞こえてこなかった。もう一度ノックしようかと思った矢先、薛雨晴が外から上がってくるのが見えた。彼女は自分の部屋の前に立っている私を見るなり、驚いた様子で言った。「張龍、ここで何してるの？」

薛雨晴が外から戻ってきたのを見て、私は一瞬頭が混乱した。「先輩、どうして外から戻ってきたんですか？さっき先輩が私を呼んだんじゃ…」

「私があなたを？」薛雨晴も一瞬戸惑い、それから言った。「私はちょっと出かけてたけど、あなたを呼んだりしてないわ。もしかして藍烟雨にからかわれたんじゃない？」

彼女がそう言うのを聞いて、やっと気づいた。どうやら本当に藍烟雨に騙された...