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376話

私が彼女を見つめているのに気づくと、頬を赤らめ、嗔んだ眼差しで私を一瞥して言った。「何見てるの、先に上がりましょ。冷めたら美味しくなくなるわよ」どうやらこの女性は本当に私に気があるようだ。今夜、何かが起こるかもしれない。

同時に、心の中で「一人であんな大きな鍋でスープを作って何になるんだ、純粋に無駄じゃないか」と思った。だが、ここまで来たからには、このまま帰るのはあまりにも気概がない。そこで私は彼女の後に続いて、道路の向かい側にあるこのビルに上がった。

エレベーターで六階まで上がると、蘇月娥はドアを開けた。「どうぞ」私は彼女の後に続いて部屋に入った。部屋は広くなく、二DKで、かすかな香りが...