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969話

「死闘の決まりは戦狼大隊が定めたものだからな。もし龙战が戦狼大隊の規則を破れば、戦狼大隊の威信は地に落ちるだけでなく、龙战自身も身内贔屓で公平さを欠くと非難されるだろう」

「では、あなたはこれは……」墨問海は疑わしげに龙战を見つめた。

龙战は言った。「釋宝生が直々に私を招いて、共に観戦しようと誘ってきたんだ」

その言葉を聞いて、墨問海の表情が一変した。「奴まで観戦に来るとは……陸塵に生きる道を与えるつもりはないようだな!」

陸塵は気にする様子もなく、好奇心から尋ねた。「釋宝生とはどんな人物なんですか?」

「華夏には四大武王が四方の境を守っている。南皇北王東閻西毒と称されているんだ」

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