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967話

「保険?」沈天重は少し面食らった。

王拐子は李麻子に目配せした。

李麻子はすぐに手元の暗証番号付きケースを開けた。中には黒々とした内甲が鎮座していた。

折りたたまれており、非常に薄い。

だがその内甲には無数の逆棘が密集していた。

王拐子が言った。「これを着用すれば、この逆棘には蠱毒が仕込んである。陸尘があなたを攻撃した時、彼の手のひらが刺されれば、即座に蠱毒に侵され、全身が麻痺し、気血が逆流する」

「そうなれば、彼はあなたの思うままに処理できる」

沈天重はこれら全てが少し大げさに思えたが、蠱公子の厚意を断るのも気が引けた。

一礼して言った。「では蠱公子のご厚意に感謝します」

王拐子は手を振り、...