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826話

その時だった。

個室のドアが突然強く押し開かれた。

「うわっ、売春取締り?」

陸塵は驚いて体が跳ね上がり、振り向いた目は愕然としていた。

マッサージ嬢も驚いて一瞬で目が覚め、最初の反応はやはり売春取締りに遭遇したというものだった。

急いで毛布を取り、自分の体を覆った。

「ふふ、陸さんはなかなか余裕があるようですね。こんな状況でマッサージパーラーで風俗嬢と仲良くしているとは」

来訪者は個室に入り、興味深そうに笑いながら言った。

陸塵もすぐに冷静さを取り戻し、口元を歪めて言った。「彼女たちだって生きるために頑張っている女の子だよ。盗みも強奪もせず、明朗会計で、衛生面も徹底している。君たち金持ち...