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712話

「私、こういう可愛い男の子を虐殺するのが大好きなのよ」

花蛇は真っ赤な唇を艶かしく舐め、妖艶に誘いかけた。

彼女が一歩踏み出した瞬間、突然表情が変わり、体から力が抜け落ち、まるで骨の無い人形のように地面にくずおれた。

同時に、陸虎も全く同じ状態になった。

こちら側の鄭玉玉も同様で、既に戦闘不能になっていた十名のボディガードを含め、全員がぐったりと力なく横たわっていた。

「何をした??」

花蛇と陸虎は理解できずにいた。

「あなたたちと戦っている間に、軟骨散を撒いておいたんだ」

陸塵はそう言った。

この軟骨散こそ、彼が来る前に緊急で調合した薬だった。

陸紫菱から電話を受け、それに萧雨晴と金剛が陸虎...