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569話

郑杰は冷酷な目つきで言った。「倉庫から複合クロスボウを全部持ってこい。あいつがどこまで持ちこたえられるか見ものだ」

これはアメリカ製の現代型クロスボウで、近距離では驚異的な殺傷力を持つ。

そのため、我が国では機械式クロスボウは厳しく規制されており、普段は使用すら憚られる代物だった。

だが陸塵に挑発され、理性を失いかけた郑杰はもはやそんなことも顧みる余裕がなかった。

ほどなくして、二十丁の機械式クロスボウが運び込まれた。

「全員引き上げろ。あいつを射殺せ」

郑杰は獣のように咆哮した。

警備責任者の指示で、通路にいた者たちが次々と退いていく。

代わりに、専門訓練を受けた二十名のクロスボウ射手...