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558話

「方虎というのは、戦神小説の主人公みたいなものよ。地味で、安物の服を着て、おふざけばかりで、一見すると取るに足らないのに、とんでもない大言壮語を吐くタイプ」

実際、ほとんどの人は方龍のことしか知らない。あの男はあまりにも眩しすぎる存在で、対して方虎はあまりにも地味でおどけているから、方龍の輝かしい光の下では、影が薄くなってしまうのだ。

それに、方虎を知っている人たちでさえ、彼がただの役立たずだと理解していて、まったく気にも留めていない。

だから、彼はすぐに念念と温小婉から容赦ない白い目を向けられた。

「ほぉほぉほぉ、どこのお偉いさんかしら?そんなに偉そうにして、知らない人が聞いたら、方...