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432話

彼はもう装わなくなった。

本音を明かしたのだ。

今日が最後かもしれない身となった今、誰に遠慮して恥ずかしがる必要があるだろうか?

今こそ自分を解放しなければ、もう二度とチャンスはない。

今この瞬間から、サングラスをかけて誰も愛さず、目を吊り上げて誰も見下し、やりたいことをやり、誰に何をしようと自由だ。初めて人間になったのは皆同じ、誰が誰より高貴だというのか?

この儚い人生を思う存分楽しまなければ、この世に生を受けた意味がない。

万智亮に抱かれた二人の美女は、嫌悪感も反発も見せず、むしろわざと恥じらいながら、拒むふりをして実は誘っているようだった。彼女たちにとって男の容姿など最も重要でないこと...