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400話

静萱はどうしても喜べなかった。最も幸せなはずの誕生日が、まさかこんな結末を迎えるなんて。陸塵の命さえ危うくなるところだった。

「あの人たちは一体何者なの?あまりにも法を恐れない人たちじゃない。どうして警察に通報させてくれないの?」

「省都から来た、本当の金と権力と地位を持つ人間だ。彼らが法を眼中に入れるはずがない。いわゆる公正や正義というのは、ただの一般市民を縛るためのもので、彼らはこの世界のルールを熟知している。ルールの抜け穴を突き、罪から逃れる方法をたくさん持っているんだ」

「それに金剛も相手を廃人同然にしてしまった。警察に通報すれば金剛も面倒なことになる」

陸塵は現在の制度やルールに確か...