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353話

陸塵には陳強がこの一件に関わっていると証明する証拠がなかったため、余計な言葉を費やさなかった。陳強は蘇家荘の村民たちの心の中で高い地位を保ち、信頼も厚い。確かな証拠もなく多くを語っても意味がない。

陸塵は蘇老爺子に視線を向け、小声で一言耳打ちした。

「今度こそ、暗がりに隠れるだけのネズミのお前を完全に始末してやる」

陸塵の目が急に庭の一角に落ちた。そこには一匹の陰蛇蛊がいた。

陸塵が最初にあの小蛇を踏み潰さなかったのは、蛊の使い手の位置を突き止めるためだった。

陰蛇蛊を操って他人を操り、自然発火させるには、距離があまり離れていられない。だから陸塵は断言できた。蛊の使い手はこの近くに、おそら...