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210話

陸塵は心痛めた表情で、密かに指から真気を流した。

陸紫菱は下腹部に暖かい流れが広がるのを感じ、すぐに引き裂かれるような痛みが消えていった。言葉にできないほどの心地よさが広がる。

陸塵はついでに真気で避妊の処置もした。安全対策をしていなかったので、一発で妊娠でもしたら大変なことになる。

「よし、シャワーを浴びておいで」

陸塵は笑いながら言った。

「あなたに洗ってほしいの」

陸紫菱は陸塵の腕にしがみついた。

「もしお前の両親が急に帰ってきたら……」

「大丈夫よ、麻雀に行ってるから、十二時過ぎまで帰ってこないわ。私たちにはまだ一時間あるの」

陸紫菱はそう言うと、陸塵の手を引いて自分の部屋の洗面所へ向...