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156話

すぐに一行は小川のほとりに到着した。

川の水は澄み切っていて底まで見通せ、片側には石の台がいくつも作られており、村人たちが洗濯をする場所となっていた。

陸塵は両手で川の水をすくい上げ、匂いを嗅いだ。一般人には識別できないような匂いだが、彼の鋭敏な嗅覚からは逃れられなかった。

「問題はここにあるな」

陸塵はすぐに問題の所在を確認し、さらに小川の奥へと進んでいった。

小川の片側は小さな山につながっていた。

山林側に来ると、すでに川の源流が見え、山からの湧き水が集まって流れになっているのが分かった。

綿密な調査の末、陸塵はついに山の地面に手がかりを発見した。

彼はスコップを持ってくるよう指示し、湧き...