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1436話

陸塵は淡々と言った。

「俺は天才でもなんでもない。お前の犬になってもいい。ただこの命だけは助けてくれ。これからはお前が噛めと言った相手は誰でも噛む」

宋清風はまるで見違えるほど卑屈な態度を見せ、地面に踏みつけられていた宋清雷を呆然とさせた。

あれほど傲慢で、骨の髄まで誇り高かった兄が、どうしてこんなにも命乞いをするのか?

陸塵は無力に首を振った。こんな役立たずはもう用なしだ。

「剣を」陸塵は葉青児に手を伸ばした。

葉青児が手首をひねると、鞘から抜かれた長剣が陸塵へと飛んでいった。

陸塵は空中で剣の柄を掴み、軽く一振りした。

一筋の白い剣光が空を切り裂いた。

首が宙に舞い上がり、血が噴水のように...