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1405話

陸塵は他の人々を見回し、淡々と言った。「お前たちもそんな風に悪者に手を貸すつもりか?忘れたのか、以前の伏兵に遭った時、風寰宇と鄭傑明が命がけで戦ってくれたからこそ、お前たちは今生きているんだぞ。今になって、恩を仇で返すのか?」

皆はその言葉を聞き、互いに顔を見合わせた。何かに心を動かされたようだった。

そのとき、一人の青年が前に出て言った。「勝てば官軍、負ければ賊軍だ。感情に訴えても無駄だぞ。ここに来た者は皆、自分の利益のために来ているんだ。お前たちが弱い立場になったなら、飲み込まれる運命を受け入れるしかない」

「他の人はどうだ?」陸塵は周囲を見回した。「彼と同じ考えなのか?」

陸塵の...