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1193話

彼の動きは素早く、まるで人体のツボを全て熟知しているかのように、ほとんど考えることなく、正確に針を刺していった。

もちろん、銀針でツボを刺激するのは第一段階に過ぎない。腕の吸収を促進できるが、最も重要なのは、銀針を導体として真気を流し込み、修復を加速させることだ。そうしてこそ、効果が即座に現れるのだ。

三十分後、氷肌玉骨膏の薬効はすっかり吸収され、膏薬は腕の上で凝固し、まるで緑色の石膏を塗ったかのようになった。

葉如霜も思わず緊張し始めた。全身の広範囲にわたる火傷の苦しみは誰にも理解できないものだ。詐欺師を一人殺すよりも、火傷が少しでも良くなる方がずっといい。

陸塵が口を開いた。「膏薬を取...