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1132話

「シュッ!!!」

次々と黒い影が飛来した。

蠱君子は急いで横に飛びのいた。

しかし、すでに負傷していた彼は、不意を突かれ、一本の黒い影に命中してしまった。

それは矢であり、彼の肩を貫通し、傷口からは黒い血液が絶え間なく流れ出ていた。

「毒か!!」

蠱君子は急いで解毒丹を一粒飲み込んだ。

だがこの解毒丹も万能ではなく、矢に塗られた毒を一時的に抑えるだけだった。

すぐに全身が冷たくなり、骨を削るような激痛が走り、その痛みの中で徐々に力が抜けていくのを感じた。

「一生鷹を操ってきたのに、最後は鷹に目をつつかれるとはな!」

目の前にある錬丹炉を見つめながら、彼は憤りと悔しさでいっぱいになった。

陸塵が...