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1090話

この王乾坤こそが王景淮の二叔、武盟会長・王天下の実弟である。

彼は副会長に過ぎないが、個人の戦闘力で言えば、王乾坤は武盟において当然の第一強者だった。

ただ彼は経営管理が得意ではなく、陣頭に立って突撃する猛将タイプであって、戦略を練る儒将ではなかった。また余計な事に頭を悩ませるのも好まないため、手を動かせば頭を使わなくていい副会長の座に甘んじていた。

兄弟の名前には「文は筆を振るって天下を安んじ、武は馬に乗って乾坤を定める」という意味が込められている。

「甥はいったいどこにいる?」

王乾坤は熊元凯と蒋思慧を鋭く見据えた!

熊元凯は泣きそうな顔で言った。「本当に知らないんです。十の度胸があったと...