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984話

寒気を吐き出した趙東も一安心した。

「へへ、今やっと彼らの言う内力が何なのか分かった。しかし、お前のこの陰寒の内力は本当に厄介だな。さて、他に技がないなら、今度は俺の番だ」

趙東の動きが瞬時に別の構えへと変化した。純粋なスピード型の戦闘スタイルは彼が今まで一度も使ったことがなかったが、今日はちょうど練習してみるつもりだった。

元武はてっきり今回は確実にトップ10に入れると思っていたが、まさか最初から趙東のような化け物と対戦することになるとは思いもしなかった。

「ちょっと待ってくれ、俺は降参だ」

趙東が攻撃しようとした瞬間、元武が突然降参を告げた。この決断に皆が驚愕した。降参すれば于碧...