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972話

「うん、実は最初はそこまで酷くなかったはずだ。長い間そんな悪い気を溜め込んでしまったんだろう」

そう言うと、趙東は銀針を全て片付け、ベッドから降りた。

少し前、関如峰が痛みのあまり治療を拒もうとしたため、仕方なく熊形の力で相手を押さえつけたのだ。

幸い、結果は悪くなかった。

「へへ、東の兄弟、今回は本当に感謝してるよ。安心してくれ、今夜の危険な仕事は俺が先に行く。俺が危なくなったら助けてくれればいい。実はずっと気になってたんだが、お前は武術も医術もこんなに優れてるのに、本当に古医門の人間じゃないのか?」

関如峰がまだ探りを入れようとしているのを見て、趙東は少し苦笑いして首を...