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821話

すぐに彼はドアを開け放ち、二人を逃がそうとした。

だが、ドアを開けた瞬間、デブは呆然とした。なぜなら入口に倒れていたのは、まさに先ほど中に入ったはずの二人だったからだ。今や二人は顔中あざだらけで、顔には靴の跡までくっきりと残っていた。

「こ、これは……」

「へへ、驚いた？お前も入ってきて遊んでみるかい？」

趙東はテーブルから飛び降りた。本来なら、ここまで複雑な事情があるとは思っていなかった。だが、この二人の協警の出現で、彼はここに入れば、何か後ろ盾がなければ、まさに生贄の子羊のように好き放題にされることを悟った。

趙東の目に宿った怒りの色を見て、デブは背後から来るはずのあの連中のこと...