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75話

「もういい、もういい」と王美美が懇願したのは、洞窟の中に入ってからだった。

その光景を見た羅小花は欲しくもあり、腹立たしくもあり、すぐにその場で松茸籠を置いて洞窟から出ようとした。羅小花が本当に立ち去ろうとするのを見て、趙東は急いで追いかけ、彼女の手を引き留めた。「小花姉さん、どこへ行くんだよ?さっきのことは俺が悪かった、許してくれないか?」

「ふん、あなたは悪くない。悪いのは私の方よ」

羅小花は趙東と王美美の間の愛撫、その愛情表現を見て、心の中では実は羨ましくもあった。ただ、そういうものは羨んでも手に入らないことも分かっていた。

結局、王美美と趙東が一緒にいるのは一日や二日のことでは...