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669話

「へへへ、この子は知らないのかい?これは万年沈香だよ。千年沈香でさえ市場に出れば価値がつけられないほどなのに、万年となれば...万年沈香は伝説の存在なんだ。それに、棺の両側に彫られた模様を見てごらん。戦国時代の文字に似ていないかい?これこそが骨董品としての価値だ。この棺は間違いなく億単位の価値がある。俺を信じな、間違いないよ」

馮相如は酒臭い息を吐きながら、趙東に続けた。「そんな大金になると、扱いに困るぞ。兄貴として忠告しておくが、これだけ多くの人が見ているんだ。国に寄贈した方がいい。でないと、売り捌くのも一苦労だぞ」

趙東はこの棺がこれほど価値があるとは思っていなかった。馮相如の言葉に一...