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667話

すぐに満卓の料理が並べられた。

昼間に趙有田が一度帰ってきたが、すぐに出て行った。李桂芬については外で羊を放牧していて、丸一日帰らず、夜になってようやく帰ってくるという具合だった。

この忙しい時期が過ぎたら、趙東は山羊の群れを全部山の牧場で飼育することに決めていた。そうすれば母も、こんなに苦労しなくて済むだろう。

趙東がまだ封を切っていない壺の良酒を抱えているのを見て、馮相如はすでに待ちきれない様子を見せていた。

「東くん、君の家にはこういう酒がまだあるのかい?兄貴の俺が高く買い取るぞ」

「馮さん、そういう考えは捨てた方がいいですよ。うちにはもうないんです。これは村の牛爺さ...