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590話

「そう言うとすぐに趙東は素早く手を伸ばして二人の胸に触れてから、さっさと逃げ出した。

趙東のこの行動に二人の女性は恥ずかしさで頬を赤らめたが、遠ざかる背中を見つめながら心の中はどこか空っぽな感じがしていた。

「あぁ、小花、どうして引き止めなかったの?」

「美美姉、彼は今キャリアの上昇期だから、私たちが邪魔するべきじゃないわ。それに小東はいい人だし、私たちにも優しくしてくれる。あまり欲張るべきじゃないと思うの」

趙東がしてくれたことすべてを思い出し、王美美も思わず頷いた。特に劉大壮が提案したあのことを思い出すと、思わず恥ずかしさで身体が熱くなり、無意識に両足をきゅっと閉じた。

羅小花は...