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546話

しかし、服を脱いで体の包帯を解いた瞬間、彼は呆然としてしまった。牛根生が塗った薬膏と油粘土が一塊ずつ剥がれ落ち、同時に痂も脱け落ちていたのだ。

趙東はこの光景を目の当たりにし、信じられない思いでいた。この回復能力は、自分が持つべきものとは思えなかった。

特に胸の一本の痂は、軽く掻いただけですぐに落ちてしまった。病院で縫い込まれた糸も、ゆっくりと引き剥がしたが、まったく痛みはなく、むしろ少しかゆみを感じるくらいだった。

腕を軽くこすると、厚い油粘土の層がすぐに現れ、趙東はもう我慢できなくなった。本来なら体の傷を心配するところだったが、今はまったく躊躇なく水に飛び込んだ。

一気に河の中央ま...