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520話

陳娇明は、趙東が草を詰めに来た本当の目的が、彼女に近づき、間近で観察するためだったということを知るはずもなかった。

すぐに、松茸の炒め物が一皿できあがり、陳娇明は家に残っていた大きな肉まんを蒸し器に入れて温め直し、テーブルに運んだ。

趙東は台所の片づけを手伝いながら、頭の中では陳娇明の完璧な身体のことばかり考えていた。あの山での一件以来、義姉のあんな魅惑的な姿を見ることはなかった。彼はずっとそれを求めていたが、ただ欲望のために愛しているように陳娇明に思われたくはなかった。

陳娇明は手を洗うと、趙東を食卓に招いた。

趙東はテーブルの上の松茸の炒め物一皿とキュウリの和え物一皿を見て、陳娇明...