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505話

自分の兄の死を思い出すと、彼の胸はまだ締め付けられるような気持ちになった。

王覇天は彼の心に刺さったとげのような存在だった。どうしても自らの手で取り除かなければならない。他でもない、ただ胸の内にある思いを晴らすためだ。

食事の片付けを終えると、趙東はそのまま山の現場へ向かった。王美美に必ず行くと約束していたからだ。特に王美美の魅力的で艶やかな姿、恥じらいの中にも密かに期待を滲ませる甘美さを思うと、趙東は期待で胸が高鳴った。

家に戻ると、趙東は残りの六台の携帯電話から二台を取り出して持ち、山の現場へと向かった。

その頃、山の現場では三人の女性が大木の下で涼んでいた。彼女たちは松茸がだんだ...