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354話

突然、その温かな大きな手が彼女の肩に優しく置かれた。その柔らかな力加減を感じ、袁香玲は思わず体が小刻みに震えた。

趙東も袁香玲の緊張をはっきりと感じ取っていた。だが、絶えず上下する胸元や、あの桜色の首筋、深く刻まれた鎖骨を見ていると、思わず飛びかかりたい衝動に駆られた。

「ごくり……袁社長、目を閉じていただけますか?見つめられていると、少し施術しづらくて」

趙東は唾を一口飲み込み、自分の下半身の激しい反応を必死に抑えながら、真剣な眼差しで袁香玲を見つめた。

袁香玲も趙東の緊張を見抜いて、思わず笑みを浮かべた。

「いいわよ。でも、あなたのマッサージが気持ちよくなかったら、今後手助けしな...