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349話

赵東の少し緊張した、そして少し気まずそうな声を聞いて、袁香玲の眉は思わず寄せられた。

「誰を斬ったの?」

袁香玲は無駄話一切なく、最も肝心な質問を直接投げかけた。

赵東は袁香玲の突然真剣味を帯びた声に、心が引き締まる思いがした。

「王軍だ。王相如の次男と、あいつが連れてきた手下たちだ。ほとんど全員俺が斬り倒した」

赵東の言葉を聞いて、袁香玲は信じ難いという様子で言った。「あなた一人で?」

「ああ」

赵東の軽く発した「ああ」という一言に、袁香玲は思わず驚きを隠せなかった。

香柳鎮のチンピラたちについては、王覇天でさえも彼女なりに把握していた。そうでなければ、あれほど大きな店を香柳...