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316話

周りのきのこを売る村人たちも、赵東の言葉を半信半疑といった様子だった。

「東ちゃん、もし村に道を作ってくれたら、次の村長選挙では間違いなくお前に投票するぞ」

「そうだな、道さえ直してくれれば、俺も一票入れるよ」

周囲からのはやし立てる声を聞いて、赵東は慌てて口を開いた。「へへ、俺はただ平穏に畑仕事して、ついでに小さな商売をしたいだけなんだ。村長なんてやりたくないよ。赵おじさんなんて村長やってて毎日死にそうに疲れてるじゃないか。役職に興味ないんだ」

赵東のこの言葉に、周りの人々はたちまち笑いに包まれた。役職に興味がない人間を見るのは初めてだったからだ。

しかし赵東の性格からす...