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294話

「小東、ありがとうな。お前がいなかったら、今日は本当に彼女について行くところだったよ」

その言葉を聞いて、王大富は恥ずかしさで何も言えなかった。

趙東はにやりと笑って言った。「俺に礼を言うなよ。礼を言うなら王発発に言えよ。さっきの金は亀を売った金だからな」

「そんなはずないでしょ?小東、嘘つかないで。一匹の亀が県城でも千元くらいでしか売れないのに、どうして五千元になるの?」

涙を拭きながら疑問を浮かべる王麗の様子を見て、趙東は隠し立てせず、すぐにすべての経緯を話した。

話し終えると、王麗も王大富も唖然としていた。

たった一匹の亀がなんと七千元で売れたなんて。趙東がスープの材料として...