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1297話

「へへ、教授、本当にありがとうございます。もしこのアイデアをいただけなかったら、自分で養殖を試みるしかなかったでしょうね。やっぱり養殖したものは野生のものに比べて味が落ちますから」

趙東のこの答えに蔡衍一はほっと胸をなでおろした。どうやら彼が心配していたことは全く問題なかったようだ。

二人が話を続けているところに、田鼠の検査結果が出てきた。

検査報告書を見て、蔡衍一は少し困惑した様子で自分の学生を見つめた。

「検査報告を間違えたんじゃないのか?田鼠の体内の細菌や寄生虫がどうして寄生虫ゼロなんてことがあり得るんだ?しかもこれらの細菌は人体に致命的な害を及ぼすものが一つもないだって?」

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