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1126話

「小東、ちょっと高くない?」

「ははは、小花姉さん、まずは見るだけだよ。すぐに買うわけじゃないし」

趙東のこの言葉で羅小花はだいぶ安心したが、車を売る店員の機嫌は悪くなってしまった。

「お二人はごゆっくりご覧になって、お飲み物をお持ちしますので」

そう言うと店員はそのまま立ち去ってしまった。

趙東は車のデザインがとても気に入り、中に座って感触を確かめたいと思ったが、ドアがロックされていることに気づいた。しばらく待っても店員が戻ってこないので、別の人に相談しようと思った。

人を探しに行こうとした矢先、入口から見覚えのある人物が入ってきた。

その人物こそ、バスの中で羅小花に連絡先を聞いてきた褚忠才...