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1076話

「そういうことか」と趙東の言葉を聞いて、蔡衍一は少し驚いた。実は彼はこの棒子村に数日滞在するつもりでいた。生物観察は一日二日で済む事ではなく、成長周期を継続的に観察する必要があるからだ。

「若いの、もし長期滞在することになったら、家賃を少し安くしてもらえないだろうか？」

今度は趙東が驚く番だった。本来なら無料で泊まってもらおうと思っていたが、家賃が取れるなら嬉しい限りだ。

まず頭に浮かんだのは趙暁玲のことだった。彼女は今一人暮らしで、誰も住んでいない。何より家もきれいに片付いていて、四間ある瓦葺きの大きな部屋があれば目の前の数人が住むには十分だ。自炊さえできるだろう。

ただ、値段につい...