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1018話

「李兄貴、俺たちの棒子村は県内で最も貧しい場所なんだぜ。投資するなら最悪の事態、つまり赤字覚悟で来てくれないと。そうでなきゃ、お勧めできないな」

「ハハハ……投資するからには、もちろん赤字覚悟さ。以前君を訪ねた時、あの辺りの山々がまったく開発されていないことに気づいたんだ。山道さえ人が歩いて自然にできたものだろう?観光業の発展に投資してみたいんだが、どうだろう?」

李随風のこの言葉に、趙東は相手のビジネスセンスに感心せざるを得なかった。村をちらっと見ただけで、こんなにも多くのことを考えつくとは。

だが、棒子村の件は他人に手を出してほしくなかった。手を貸してくれるのは構わないが、自分の決断...