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1017話

李随風はそのような疑念を抱いているということは、彼が自分を信用していないことの証明だった。

以前、李随風のために命懸けで闘技台に上がったことを思い出し、趙東は心の中で冷たいものを感じた。

「李兄貴、体に大きな問題はありませんが、肝機能に少し問題があるようですね。胃の調子も少し悪いですが、養生すれば問題ないでしょう」

趙東は完全に望聞問切という四字の診断法のうち、「望」の技だけで判断したが、自分の診断に自信があった。

李随風も趙東が脈を取ることなく、ただ一目見ただけで彼の体の不調を言い当てたことに驚いた。しかも全て正確だった。

彼が病院でレントゲン検査を受けて初めて分かったこ...