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826話

もちろんそれは無理だが、阿賓はそんな思いを抱き続けていた。

実は、蒼井石子は阿賓が自分に対して特別な感情を持っていることを知っていた。彼女は男性に興味がなく、どの男性とも一緒になることを考えたことはなかったが、やはり一人の女の子として、異性の特別な視線とその意味を感じ取ることはできた。

もし他の男性がこんな風に彼女を見るなら、恥ずかしさと怒りで言葉遣いが荒くなっていただろう。だがこの人は阿賓で、不思議と嫌悪感を抱かなかった。姉の言葉が効いているのだろうか?姉はこの男性には特別な魅力があると言っていた。まだその特別な魅力を感じてはいないものの、確かに嫌いになれない何かがあった。

部屋に入る...