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807話

電話から聞こえてきたのは、威勢のいい男の声だった。皇都ホテルのオーナーで、地元では名を轟かせる大物、龍兄だ。

「お父さん、玲瓏と伶俐が阿彬という男に犯されそうなの!」

龍仙児が言った。

「え?玲瓏と伶俐の二人が?一人の阿彬って男に犯されてるのか?どこだ?」

「私の部屋よ!この男が大口叩いてるだけだと思ったのに、玲瓏が最初に挑んだらベッドから下りられなくなっちゃって、伶俐が代わりに行っても駄目で、もう怖くて...私は密かに隠し扉から逃げ出したの。あの男、私も絶対に自分のものにすると豪語してるわ。お父さん、来てみて!一体どんな男なの?すごい強いのよ!」

龍仙児が言った。

娘が無事だと聞いて...